表面粗さ(機械加工用語)

表面粗さとは、加工面の凹凸の間隔が狭く、山と谷が微細な状態を指します。2つの波の山または谷の間の距離(波間距離)は非常に小さく(1mm未満)、これは微視的な幾何学的誤差です。表面粗さが小さいほど、表面は滑らかです。通常、波間距離が1mm未満の形態特性は表面粗さ、1~10mmの大きさの形態特性は表面うねり、10mmを超える形態特性は表面トポグラフィーと定義されます。
表面粗さは、一般的に、加工方法や、加工工程中の工具と部品表面との摩擦、切削片分離時の表面金属の塑性変形、加工システム内の高周波振動などの要因によって発生します。加工方法やワーク材質が異なるため、加工面に残る跡の深さ、密度、形状、質感は異なります。
表面粗さは、機械部品のマッチング性能、耐摩耗性、疲労強度、接触剛性、振動、騒音と密接に関係しており、機械製品の耐用年数と信頼性に重​​要な影響を及ぼします。
評価パラメータ
高さ特性パラメータ
輪郭線算術平均偏差Ra:基準長さlr内における輪郭線オフセットの絶対値の算術平均。実際の測定では、測定点が多いほどRaの精度は高くなります。
最大プロファイル高さ Rz: 谷のピークラインとボトムライン間の距離。
評価基準
サンプリング長さ
基準長さlrは、表面粗さを評価するために指定される基準線の長さです。基準長さは、部品の実際の表面形状とテクスチャ特性に基づいて選択する必要があり、表面粗さ特性を反映するように長さを選択する必要があります。基準長さは、実際の表面プロファイルの概略方向で測定する必要があります。基準長さは、表面のうねりや形状誤差が表面粗さ測定に与える影響を制限・低減するように指定・選択されます。
機械加工分野では、金属プレス部品、板金部品、機械加工部品などの図面に、製品の表面粗さの要件が広く記載されています。そのため、自動車部品、エンジニアリング機械、医療機器、航空宇宙、造船機械など、様々な業界で、あらゆる表面粗さの要件が見受けられます。


投稿日時: 2023年11月29日